知ってるようで知らない生ハムのこと

レストランなどの飲食店でよく目にする「生ハム」という言葉。皆さんはその食材をどこまでご存知でしょうか？

レストランやバーのメニューには「生ハム」とだけ記載されることがありますが、実は生ハムにはいくつかの種類があるのです。

なかでも代表的なのはイタリア産の「プロシュット・ディ・パルマ（別名パルマハム）」、スペイン産の「ハモンセラーノ」「ハモンイベリコ」です。

今回は生ハムの中でも高級で華やかなイメージのあるスペイン産生ハム「ハモンイベリコ」についてご紹介します。

日本でのハモンイベリコの歴史

スペイン産生ハム（ハモンセラーノ、ハモンイベリコ）の輸入が日本で解禁されたのは2000年のこと。

いまでこそスペインバルやレストランでハモンイベリコが提供されることが増えてきましたが、日本でのスペイン産生ハムの歴史はまだ20年程度なのです。

ハモンイベリコのランク

生ハムに種類があると聞いただけでも驚きですが、ハモンイベリコにはさらにその価値を分ける「ランク」の概念があります。
ハモンイベリコの生ハムは主に３つのランクに分けられます。

①ベジョータ純血度100％：父豚・母豚ともにイベリコ純血度100％。最も価値が高く高価。自然環境でドングリなどを食べて育った豚。
②ベジョータ純血度50～75％：自然環境でドングリなどを食べて育った豚。
③セボ・デ・カンポ：ドングリなど以外に穀物飼料なども食べて育った豚
④セボ：穀物飼料を食べて育った豚

他の飼育条件などもランク付けに関わってきますが、簡単に覚えるには上記の説明で十分です。

自然が生み出す奇跡の食材

ハモンイベリコに限らずですが、「生ハム」は人々の歴史と知恵の結晶であり、自然が与えた奇跡の食材だと言われています。

生ハムの生産者は伝統的な製法にのっとって豚の飼育から塩漬け・熟成などの工程を行い、世界中の人々を魅了する生ハムを作ってきました。

その出来は、豚の状態、生産地の湿度、熟成期間などによっても影響されます。

厳格な品質基準をクリアしたものがわたしたちのもとに届くのです。

コロナ危機によってつくられたハモンイベリコの現状

さて、ハモンイベリコについてのご紹介はここまでです。
ここからは今回の商品についてのご紹介です。

昨今の新型コロナウイルスの影響により、弊社が取り扱っているハモンイベリコが大量に余ってしまいました。

ハモンイベリコの「セボ」ランクになります。
しかし余っているのはバーやレストランに置いている足がまるまる一本のもの。
ご家庭では非常に使いづらいサイズです。

日本の食卓にハモンイベリコを

どうすれば皆さんにおうちで美味しくお召し上がりいただけるようにできるのか。そう考えながら、まずは生ハムの骨を抜いてみました。

それでもまだおうちでお手軽に楽しめるものではありません。

次に可食（＝食べられる）部分をスライサーでスライスし、ガスパックに入れた結果、このような商品が出来上がりました。

綺麗に仕上がったものをA品とするならば、もちろんB品も出てきます。（下図）

骨の近くの部位は形状が乱れていたり、スライスの並び方が綺麗でなかったり。

そうしたB品は、A品よりも量が多くコスパ重視の価格設定にしました。

味はもちろん正真正銘のハモンイベリコです。

百貨店や高級スーパーに並んでいる綺麗にスライスされた生ハムと比較すると見劣りしますが正真正銘のハモンイベリコです。

百貨店などに並んでいる生ハムは均一な形にスライスできるよう、一度押し固めて（成型）スライスしています。
それにより生ハム本来の風味や食感を最大限に出すのが難しいのです。

今回ご紹介するハモンイベリコは骨を抜いてからそのままスライスしたので、意図せずに、生ハム本来の風味や食感が残った一品となっています。

そのためその味は自信をもってお届けいたします。

形は決して綺麗ではありませんが、生ハム本来の旨味を残した高級生ハム『ハモンイベリコ』です。試行錯誤の上で試験的に作ったものなので、数量限定の特別価格にて予約販売とさせて頂きます。

形は違えど本物のイベリコ